
叢書 | TOKUMA NOVELS |
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出版社 | 徳間書店 |
発行日 | 1987/02/28 |
装幀 | 板橋しゅうほう、矢島高光 |
内容紹介
スーパーカンサー・シリーズの白眉
あらすじ
トップ屋の県大輔は、バットマンのステッカーを貼った車とのレースに敗北した後、マコという女性の紹介で映画スター・青山敬二のスタントマンとして働くことになる。撮影所で出会った清純派女優・朝霧百合子に一目惚れした大輔だが、彼女の兄が怪死を遂げたことをきっかけに、思いもよらない事件に巻き込まれていく。
敵は、"スパイダーマン"や"ワンダーウーマン"のような、まるでコミックの世界から抜け出してきたかのような超人たち。さらわれた百合子を救出するため、大輔は超人たちと果敢に戦いを挑む。
作品の特徴
「超人軍団」は、山田正紀の〈スーパーカンサー・シリーズ〉の第二作目として知られる作品である。このシリーズの中でも特に傑出した作品として高い評価を受けている。
物語の魅力
作品の最大の特徴は、主人公・県大輔の極めて個人的な動機づけにある。彼が戦う理由は、単なる正義感や世界を救うといった大義名分ではなく、愛する女性を取り戻すという純粋で感情的な目的である。このアプローチは、従来のヒーロー小説とは一線を画す斬新さを持っている。
敵の描写
作中の主要な敵である〈ドクトル・ペガサス〉の行動原理も、単なる悪役としてではなく、深いコンプレックスに根ざした複雑な人物として描かれている。読者に理解可能な感情的背景を持つ敵役は、物語に深みと説得力を与えている。
印象的な結末
作品のラストシーンは特に印象的で、多くの読者の記憶に深く刻まれている。物語の核心に迫る衝撃的な展開は、読後感を大きく左右する重要な要素となっている。
作品の位置づけ
〈スーパーカンサー・シリーズ〉の中で、「超人軍団」は傑作と呼ばれる作品である。前作や次作と比較しても、その独自性と深い感情描写において際立っている。山田正紀のアクション小説の真骨頂を示す作品といえるだろう。
まとめ
「超人軍団」は、現実とフィクションの境界を曖昧にし、人間の感情の深さと超越性を描き出した傑作アクション小説。山田正紀ならではの斬新な視点と緻密な描写が、読者を魅了し続ける作品である。
文庫・再刊情報

叢書 | 徳間文庫 |
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出版社 | 徳間書店 |
発行日 | 1990/03/15 |
装幀 | 星恵美子、丸山浩信 |