ミステリ・探偵小説

カテゴリ分析

正直なところ、純粋なミステリの熱心な読者ではない私なんかより、今では新本格派の作家等が多くを語ってくれているのでそちらを読んでいただければと思います。
例えば、「おとり捜査官」シリーズには、法月綸太郎・我孫子武丸・恩田陸・二階堂黎人・麻耶雄嵩の各氏が熱い解説を寄せています。
ただし、二階堂黎人氏のこの発言にだけ反応しておきます。ミステリに関しては一家言あるマニアである自分が最初このシリーズを見過ごしていた理由が、副題と装丁にあったとして、

トクマノベルズ版の「触姦」とか「視姦」といった語感は、明らかに「強姦」といった猥雑なものを感じさせる。また、装丁も、中年男性向けの卑猥さを狙っていたはずである。駅売りの売店で、中年サラリーマンに売ってやろうという狙いがあけすけであった。その下品な感触が、本格推理の持つ理性の崇高さに煙幕を張っていた。(中略)やはりその責は、狙いを誤った作者と出版社に課すべきだろう。

「おとり捜査官 4 臭覚」解説より
まさに、丸ノ内線新宿駅西口改札前の小さな書店で中年ではなかったものの、「また、何か企んでるな。」とニンマリして手に取った山田正紀マニアである私には、非常に不愉快な発言です。作者と出版社に対しても失礼ではないのか。作者と出版社の狙いを(売り上げ的に失敗だったとしても)認識できない程度の<< あちら側>>(この場合はもちろん、線引きは『センス』です) の人に言われたくはない。しかも作家側の発言というのが信じられない。ま、中島梓が聞いたら「ぷっ」の一言で片付けられていそうな発言ではある。

では、なぜ山田ミステリを読み続けているのか。もちろん面白いからに尽きるのですが、私が興味を惹かれるのは、上手く表現できませんが、必ず「何か」をやろうとしているのが感じ取れる点です。当たり前のようだけど、これがなかなかそう感じさせてくれる作家はいないと思うのです。

そしてもう一つ、「オペラ」三部作ではっきりしましたが、「弥勒戦争」、「顔のない神々」辺りから「影の艦隊」を経て続く『昭和(現)幻代史』ともいうべき取り組みに興味が尽きません。

探偵小説でしか語れない真実というものがあるのも、また真実であるんだぜ

「ミステリ・オペラ」より
なんとまあ、相変わらずかっこいいフレーズ…。
どんどん書き継いで行って欲しい。あ、ついでに書いておくなら、『昭和幻代史』を切り口とした評論が書かれんことを。

ちなみに、愛すべき「たまらなく孤独で、熱い街」や「鏡の殺意」などここにないぞ、と思われる作品は『冒険・サスペンス』に分類してあります。

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