仮面戦記3 -爛怪士(らんかし)-

叢書TOKUMA NOVELS
出版社徳間書店
発行日1992/05/31
装幀天野喜孝、矢島高光

内容紹介

物語の概要

山田正紀の『仮面戦記3』は、戦国時代を舞台にした異色の伝奇アクション。秀吉の軍勢、魔道士たちの集団、幻術師の一派、そして主人公の率いる泥棒軍団が、それぞれの思惑を抱えながら戦いを繰り広げる。

敵対関係が明確でなく、陣営を超えた裏切りや共闘が次々と発生するため、読者は「誰が敵で、誰が味方なのか?」という緊張感の中で物語を追うことになる。

さらに、登場人物には怪しい者たちが多数含まれており、裏の裏をかく戦略が張り巡らされている。この混乱の果てに、物語は衝撃的な未完の形で終焉を迎える。

四つ巴の戦い

1. 秀吉軍団
  • 圧倒的な軍勢を誇るが、内部では権力闘争が続く。
  • 戦場では正面突破の戦術を得意とするが、魔道士軍団には苦戦を強いられる。
2. 魔道士軍団
  • 禁断の魔術を操る謎の勢力。
  • 兵士を強化し、不死の軍勢を作り出そうとするが、その代償は大きい。
3. 幻術師軍団
  • 敵味方を幻覚で混乱させ、奇襲戦法を得意とする。
  • 彼らの本当の目的は、戦乱そのものを操ることにあるのかもしれない。
4. 主人公の泥棒軍団
  • 少数精鋭の異端集団。
  • 知略と機動力で強敵たちに挑む。

この四勢力が複雑に絡み合うことで、どの陣営が優勢なのか、誰が本当の敵なのかが分からなくなっていくのが、本作の大きな魅力となっている。

未完ゆえの余韻

『仮面戦記3』は、まさにクライマックスという場面で突如未完となる。1巻から因縁のあった敵がついに味方になり、物語が大きく動くかと思われたその瞬間、ページは尽きる。

この結末は賛否を呼んだが、多くの読者の心に「この戦いの行方はどうなったのか?」という強い問いを残した。物語の先を想像する楽しさこそが、この未完作品の魅力なのかもしれない。

まとめ

『仮面戦記3』は、戦国伝奇アクションとして異色の輝きを放つ作品だ。四つ巴の戦いが繰り広げられ、敵と味方の境界が曖昧なまま物語は進行。そして、まさに核心に迫る場面で物語は未完となる。

この未完の結末こそが、『仮面戦記3』の最大の魅力ともいえるだろう。結末が描かれなかったからこそ、読者の想像力によって物語は永遠に生き続けるのだ。

あなたも、この未完の戦場に足を踏み入れてみてはいかがだろうか?