
叢書 | C☆NOVELS |
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出版社 | 中央公論社 |
発行日 | 1992/02/25 |
装幀 | ひろき真冬 |
内容紹介
『機神兵団4』とは?
山田正紀の人気シリーズ『機神兵団』の第4作目にあたる本作は、エイリアンの要塞攻略戦と、日独伊三国同盟をめぐる陰謀が交錯するストーリーが展開される。物語は、陸軍中野学校の支援を受けた機神兵団が、中国・姑娘島のエイリアン要塞へ突撃する場面から始まる。しかし、日本軍内部の思惑やナチスの動きが加わり、単なるロボットアクションにとどまらないスパイ戦・政治劇へと発展していく。
物語の展開
1. 渤海湾・姑娘島の要塞攻略戦
『機神兵団4』の前半は、まさにロボットアクションの見せ場だ。
- 空からは風神、海からは雷神と竜神がエイリアン要塞へ突撃。
- 要塞には地中から出現する多砲塔戦車やエイリアンの新兵器が待ち受ける。
- 人類の技術を超えたエイリアンの防御システムに、機神兵団は苦戦を強いられる。
この戦いはまさに「古き良きロボットプロレス」の雰囲気を漂わせるものとなっている。三体の機神の活躍は痛快だが、エイリアンそのものの描写が少なく、敵の実態が見えにくいという側面もある。
2. ヒトラーとエイリアンの密約
姑娘島の戦いが終わると、物語は大きく転換する。
- ナチスがエイリアンと密約を結ぼうとしているという衝撃的な情報が明らかに。
- その証拠を持つ少年がベルリンからの脱出を図り、機神兵団と合流する。
- 日本軍内部でも、機神兵団を脅威と見なす勢力が動き始める。
ここからは架空戦記的な要素が強くなり、機神兵団がロボットを使えない状況に追い込まれる。特に、日本軍上層部による機神兵団の抹殺計画は、スパイ小説的な緊張感を生み出している。
3. 日本軍 vs. 機神兵団!?
満州へと向かった機神兵団を待っていたのは、日本軍上層部の謀略だった。
- 機神兵団を戦場に送り出さず、パイロットたちを別任務へ回す策略。
- 参謀本部の直接命令により、機神兵団の存在そのものが危機に晒される。
- 日本軍は機神兵団を裏切ったのか、それとも別の目的があるのか?
こうした展開により、物語は単なるロボットアクションから「人間同士の戦い」へとシフトしていく。
考察|『機神兵団4』が描くテーマ
『機神兵団4』は単なるロボットバトルにとどまらず、歴史改変SFとしての側面を強めている。
- 「エイリアン vs. 人類」という単純な構図を超えた政治劇
- 「味方」がいつ敵に変わるかわからない緊張感
- ロボット戦とスパイ戦の絶妙なバランス
この物語が歴史の「if」を描く歴史改変SFへと発展していくのか、それとも人類 vs. エイリアンの純粋な戦争へと回帰するのか。次巻以降の展開が非常に気になる作品だ。
まとめ|『機神兵団4』の魅力とは?
『機神兵団4』は、以下のような点で非常にユニークな作品となっている。
- ロボットアクションとスパイ戦の融合
- 日本軍内部の謀略が織りなす緊張感
- ナチスとエイリアンの密約という歴史改変要素
機神兵団の活躍を楽しみながら、戦争と政治の裏側を覗ける作品としても魅力的だ。
次巻以降、機神兵団は日本軍とどう向き合うのか? ヒトラーとエイリアンの関係はどうなるのか?
物語のさらなる発展に期待したい。
文庫・再刊情報

叢書 | ハルキ文庫 |
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出版社 | 角川春樹事務所 |
発行日 | 2000/03/18 |
装幀 | 三浦均、芦澤泰偉 |