内容紹介
ホラー、SF、不条理……すべてが絡み合う13の夢幻譚。
収録作品
- 前夜
- 一夜 メロン
- 二夜 忘れ傘
- 三夜 妖老院へようこそ
- 四夜 犬の穴
- 五夜 冷凍睡眠の悪夢
- 六夜 顔
- 七夜 管理人
- 八夜 露天風呂
- 九夜 代打はヒットを打ったか?
- 十夜 訪問販売
- 十一夜 宣伝販売
- 十二夜 通信販売
- 十三夜
ホラー、SF、不条理……すべてが絡み合う13の夢幻譚。
その名は怪盗七面鳥。狙った獲物は逃がさない、神出鬼没の大怪盗だ。しかし、彼の盗みの対象は一筋縄ではいかないものばかり。宝石や美術品ならいざ知らず、世界一のファッション・プランから究極の料理、果ては香港の百万ドルの夜景まで!? 彼のパトロンである富豪・有閑夫人が持ち込む無理難題に、七面鳥は頭を悩ませながらも、華麗な手腕で解決していく。その目的は金か、名誉か、それとも……?
山田正紀による小説『延暦十三年のフランケンシュタイン』は、平安時代を舞台に、後の弘法大師・空海を中心とした伝奇的物語です。空海の幼少期である「真魚(まお)」の姿に焦点を当て、呪術、仏道、そして人間の持つ善と悪を描き出したこの作品は、歴史的事実に基づきながらも、山田独自の幻想的な解釈が加えられています。
山田正紀の『物体X』は、50年代から70年代のSF文化への深い敬意と、日本独自の物語性を融合させた傑作です。この記事では、その各短編の魅力と元ネタを紐解きます。
『不可思議アイランド』は、SF、ミステリ、ショート・ショート、時代小説といった多彩なジャンルの作品を収録した一冊です。本書を通じて、山田正紀の幅広い作家性と独特の物語世界を堪能することができます。各作品は異なるテーマとスタイルを持ちながらも、共通して読者の想像力を刺激し、深い余韻を残します。
山田正紀の代表作「神獣聖戦」シリーズの重要な転換点となった連作集『神獣聖戦III 鯨夢!鯨夢!』。本作は、これまでのシリーズの基調であった鏡人=狂人(M・M)と悪魔憑き(デモノマニア)の対立構造から、より広大な視座へとシリーズを導く、極めて重要な作品集となっています。
連作集「神獣聖戦」は、壮大なスケールで展開されるSFファンタジー作品です。前作「神獣聖戦 I <幻想の誕生>」では、異世界と現実が交差し、神獣や異界の存在が人間たちの生き方や信念に影響を与える様が描かれていました。そして、本作「神獣聖戦 II <時間牢に繋がれて>」は、さらにその世界観を深め、時間と空間を越えた新たなテーマに挑んでいます。
『神獣聖戦I <幻想の誕生>』は、科学的な厳密さと文学的な深みを兼ね備えた野心的な作品である。特に、生理学的な超光速航法という独創的な設定を軸に、人類の進化と存在意義を問う重層的なテーマ展開は、現代SF文学における重要な到達点として評価できる。
シリーズ第一巻として、後の展開を予感させる伏線を効果的に配置しながら、それ自体で完結した読み応えのある作品となっている点も特筆に値する。今後のSF文学における「生命」や「進化」をテーマとした作品群に、大きな影響を与え続けるであろう重要作品として位置づけられる。
山田正紀の『闇の太守』連作は、戦国伝奇小説の新たな地平を切り開いた記念碑的作品群である。従来の戦国物語が持つ史実との緊張関係を保ちながら、日本の古層に根差した異界表現を織り込むことで、独自の文学的領域を確立している。
『魔境物語』は、山田正紀の得意とする秘境探検をテーマにした短編集であり、未知の場所や現実離れした場所を舞台に、冒険と人間ドラマが織り成されています。各作品はそれぞれ独自の世界観を持ち、登場人物たちは過酷な環境の中で自己を見つめ直し、成長していきます。この短編集を通して、読者は一緒に冒険し、秘境の美しさと恐怖、そして人間の本質に触れることができます。